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〜名脇役たちの座談会〜 とある一室に4人は集まり、用意された飲み物やお菓子を口にしつつ、会話を交わす。 将行「というわけで、何だか凄く時間がかかりましたが、無事美紀と三月がくっついてくれました。皆様お疲れ様です、乾杯!」 四人「かんぱーい」 将行「あ〜。まあ何ていうか? この俺の影ながらの活躍があってこその、ハッピーエンドなんだけどね?……まあ、実際出番は少なかったが! それに関しては非常に残念なんだけどな!」 久美子「まあまあ、いいじゃないですか」 オダヤン「俺なんて更に少ないのよ?」 将行「お前最後にイイトコさらってっただろうが。クソ、いい人ぶりやがって」 オダヤン「酷いなあ〜。実際いい人なのになあ」 久美子「でも、最後まで少し謎の人でしたけど?」 オダヤン「……それはまあ、出番が少なかったから(苦笑)」 久美子「でもホントのところは、どうなんですか? 三月先輩」 三月「うん?」 久美子「何か、陰謀めいたものを感じましたけど。先輩も充分謎っていうか、怪しいんですけど」 三月「綾部さん、きついなあ。でも、俺にだって予測出来ないことは多いからね。俺はそんなに余裕ないよ」 将行「そおかあ? けっこう余裕あったと思うけどなあ。この女ったらしが」 三月「何とでも」 オダヤン「あ〜でもさ、結局美味しいところ全部持っていったのは、この男だからねえ。久美子ちゃんが不満を感じるのも分かるなあ」 将行「俺はかなり不満だ。……ということで、次回作は俺と久美ちゃんとのラブ・ストーリーの予定だから」 久美子「勝手に決めないで下さいよ」 将行「いいじゃんよ、俺のこと、嫌い?」 久美子「そういうふうには考えられません」 将行「……はっきり言うねえ、君」 オダヤン「あ、じゃあさあ、俺が美紀ちゃんを三月から奪い返すってのはどう!?」 将行「いいけどさあ、お前そんな余裕ないんじゃねえの? 受験ヤバイだろ」 オダヤン「う、現実に引き戻さないでよ。星野だってさあ、専門行くつもりで余裕らしいけど、本当にそれでいいのか? 整備士って仕事キツイ割には、給料安いらしいぞ」 将行「マジで? ……やめようかな」 三月「今から受験を考えるのは無謀だけど? 一浪覚悟か?」 久美子「三年生は大変ですねえ。あ、そういえば、三月先輩は結局どこ受けるんですか? 来年からは遠恋になってしまうんですかね?」 三月「う〜〜ん、そうかもね。結局、大学と高校で分かれてしまう訳だから、寂しいよね……」 久美子「あのコ、大丈夫かなあ」 三月「それより、やっぱり気になることが一つあるんだけど」 将行「お〜、なんだ?」 三月「結局、出番数で言うと美紀ちゃんと綾部さんが多いわけだろ? まあ、相手役の俺はいいとして、この話の題名、『私と久美子と先輩。』の方が相応しくない?」 久美子「それはそうかも」 将行「バッカだなあ、出番数よりもだなあ、どれだけ重要な役割を果たしたかの問題なんだよ。俺がいなきゃ、お前たちがくっつくことはなかったんだから」 久美子「う〜ん、そんなもんですかね」 三月「まあ、別にいいけど」 久美子「ま、私も別に題名に自分の名前がついてなくてもいいし」 オダヤン「おれも、サブタイトルで何回か名前出したからいいかな」 将行「サブタイと言えば、あれかなり適当じゃねえ?」 久美子「まあ、メインタイトルだって、適当ですし」 将行「何にしたって適当な話だよな。そもそも男と女が付き合うのにどれだけ時間かかってんだよ。美紀の奴は、今時の高校生とはかけ離れてるな」 久美子「まあ、私たちの街は首都圏じゃないわけだし。イマドキの高校生から比べると奥手だということで」 将行「……まあな。言い訳くさいけどな。三月もこれから大変だな。いつになったらできるんだろうね? 想像できん」 三月「まあ、それはこれからのお楽しみかな。俺も、今からかなり楽しみだし。簡単にさせてくれる子ばっかりだったからな、今まで」 将行「うわ、本編から離れて、ようやく本性現しやがった」 久美子「最低ですね」 オダヤン「美紀ちゃんの前で猫かぶりすぎ」 三月「(苦笑)」 将行「まあまあ、そんな感じで。本当に皆お疲れ様でした。続きがあるかどうかは分からんけど、そん時はまたよろしくな。じゃ、ここらへんでお開きということで」 そうして四人は、それぞれの生活に戻った……。 終わり。 |