映画 黄泉がえり
〜’03,1,29〜
今日、予定通り、『黄泉がえり』見てきました。
いい映画だった。映像もきれいだったし、登場人物も、丁寧に描かれてたし。
でも。 なぜか不完全燃焼の私。・・・ちょっと、不満。
もっと、平田君と葵ちゃんのラストシーン、盛り上がって欲しかった。
私の中で、おぉ〜っ、と、盛り上がってきたとこで、プツッといきなりそのシーンが終わってしまって、
この、私の感情は、どこに持っていけばいいの?状態。だから、不完全燃焼。
せめて最後、抱きしめる瞬間消えてしまった葵の名を、平田に叫んで欲しかった。
そのくらいの盛り上がり、私は欲しかった。
たぶん、そう言うのを入れないことで、「1秒でも気持ちが通じ合えば・・・」っていう、
その後の、高校生の少女を通じての平田の台詞につなげようとしてるのかもしれないけど。
それとも。言わない!いや、言えない・・ 声が出ない・・・ みたいな感じかな。
そう言う見方をすると、また違って見えてくるなぁ。せつないなぁ・・・
私的に、あの映画、平田と葵の恋愛を核に置いた映画だと思いこんで見に行ったという前提があったから、
よけいそう思っちゃったのかなぁ・・と、今は思う。
だから、妙に期待しちゃったというか・・・盛り上がりを。
そんで、最後のRUIの歌のシーン!泣けるよ〜〜〜!ほんと、よかった、あのシーン。
おすぎさんの言うように、ちょっと長いかもしれないけど、
歌詞が、とてもあのシーンにあってて、歌だけで、充分あのシーンは、表現されたてたように思う。
「月のしずく」を歌う前、キーボードの人と見つめ合うまで、私、RUIが黄泉がえりだと思ってた。
思いっきり、制作者の思うツボ、だった一人です・・・(笑)
RUIの歌ってる顔、切なくて、きれいだった。
極楽の山本さんと東新君との沈黙の中でのキャッチボールシーン!!あれも、泣いたねぇ〜〜〜。
あの兄弟の話が、一番しっかり描ききられてたように思うな。どのシーンもよかった。うん。どのシーンも。
手話の家族の話も、泣けたなぁ。「だから私は、この仕事を選びました」・・・いいねぇ〜
あのお母さん役の女優さんって、本当に耳の聞こえない“女優”さんなんだってね。なんか、すごいなぁ。
いじめっ子君は、よみがえった彼に対して、壁なんかたたいちゃってたけど、
あれって、人間の命の大切さ、重みをあの子がちゃんとわかったって事なのかな。
自分が彼を死に追いつめたんだって事を、少しは負い目として、受け止めてたのかな?
そうだといいな。
あの子が、命の重みを感じて、ほっとして、あの行動を起こしたのだとしたら、
それだけでも、このよみがえりが起こった意味が、あったような気がするなぁ・・・
などと、細かいところに、しみじみしちゃったり、考えちゃったりして。
ナゼにあの【黄泉がえり】現象が起こったのか?とか、謎も、色々ある訳やけど、
私的には、この映画の中で、このことは追求する必要ないかな、と思う。
そんなことはどうでもよく、人の心を描いた作品だと思うので。
必要最小限の現象理由は描かれてたと思うし。
本も、読まなくてよかったなぁ・・・と。先入観無く見れて。
この話は、あの映像の世界のまま、心に残しておきたいので、今後も読まないことにします。
全体で、私の一番好きなシーンは、3人での浜辺のシーン。きっと、3人にとって、一番幸せだっただろう頃の。
骨を海に流したために、恋人が黄泉がえらないと知ったときの葵の思い、どんなだったんだろう・・・とか、考えます。
葵の黄泉がえりは、何となく予想できてたので、そんなに驚きはなかったなぁ。
模倣犯は、見る前から、自分の中でかなり盛り上がってたし、それに対しての裏切り方も、半端じゃなくひどかったので(爆)
気持ちが興奮して、感想書きまくったけど、この黄泉がえりは、心静かです。しみじみ・・・です。
でも、だから何が伝えたかったのか、いまいちわからないんだけど。全体的に、感情の盛り上がりを押さえた映画だな。と思う。
いい映画なだけに・・・二人のラストシーンが残念で仕方ないっ。(しつこい?)
まぁ、私の思う通りに作ってるわけではないんだから、仕方ないけど・・・でもっ・・・はぁ〜