Mother Nature's Son 22. グレン・コー


 フォート・ウイリアムスの町を過ぎ、しばらくしたあたりから景観が急に変わってくる。
ロンドンを出発して以来、高い地形といっても丘くらいのものしか見なかったのだが、険しい山岳と渓谷の景観となった。
いきなりカナディアン・ロッキーにでも紛れ込んだようなものだ。
ここが有名なグレン・コー Glen Coe だ。風も出てきて、ちょっと異様な雰囲気だ。
山の頂からは雪解けの水が滝となって流れ落ちてくるのが見える。その水が溜まって池を造る。
Foot Path もあるらしくて、たくさんのトレッキングをしている人々がいた。
映画のロケ地としても有名なようで、例の「BRAVEHEART」や「ハリー・ポッター」でも使われたとのことである。

 山を見て、イギリスには山が少ないことを、あらためて認識させられた。
国土面積が日本の3分の2というイギリスであるが、人口が約半分、そして何より可住面積が国土の90%と、それが25%程度の日本とは比べようがない。
したがって、一人当たりの面積も日本の10倍ということになる。当然、人間だけでなく、羊や豚といった家畜も同様で、ゆったりとした生活をしているように思えた。
日本では少子化対策が問題となっているが、そもそも人口が多すぎるのではないのか。
経済活動と同じように、すべて右肩上がりの発想からは豊かな生活は望めないのでは、と思うのは「団塊世代」のおじサンだけかな。




グレン・コー

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