ざなっくの星雲星団ガイドブック

晩秋の星雲星団 (赤経00h~03h、うお座・おひつじ座のあたり)

M103      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 カシオペヤ座・散開星団・7.4等・7'・8800光年
天体メモ カシオペヤ座のW字の中にある散開星団。天の川の中にあって、周囲に星がいっぱい見える。ただM103自体はあまり目立たない。
お薦めレベル ★★★
見つけ方 カシオペヤ座のW字のδ星からたどる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 比較的くっついた3つの恒星が見えるだけ。これが散開星団だとは気づきにくい。δ星とM103を伸ばした延長線上にあるNGC663の方が、分離していない大型の散開星団として見えてとても立派な星団に見える。NGC663と誤らないように気を付けたい。見つけやすい位置のはずだが、意外に苦戦する。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 50倍でこの特徴的な星並びが分かる。中央の星は赤みがかかってる。全体的には三角形の並び。でも星数は少なく散開星団らしくはない。高倍率でも見え方は変わらない。114倍で見ると、正三角形の星並びの中にまた正三角形が埋まっているような、そんな特徴的な星並びがよく分かり、これはこれで楽しい。しかし星雲状のものは見えなくなってしまった。微光星の集まりであることが分かるが、ぜんぶ分解してしまうとつまらない。やはり、どちらかというと、となりのNGC663の方が凄く立派。NGC663は、すぐ隣に小さな散開星団を従えていることも、望遠鏡の50倍だと分かった。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M76(小あれい星雲)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 ペルセウス座・惑星状星雲・12.2等・2'・8180光年
天体メモ M27亜鈴状星雲をさらに不規則にしたような形をしていると言われているが…。
お薦めレベル
見つけ方 ペルセウス座の伸ばした手の剣先φ星からたどる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 双眼鏡ではほとんど見えない。その位置に、淡い恒星なのか、淡い星雲なのか、何かが存在するのが、ようやく気がつく程度。隣の恒星の三角形は良く見えているのに…。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 50倍で恒星ではないものが見えてくる。114倍では菱形のような星雲が見える。円形ではないのが分かる。ゆらめく炎のような形。それにしても淡く小さい。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M34      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 ペルセウス座・散開星団・5.5等・30'・1430光年
天体メモ 二重星団に負けてしまって影が薄いが、大変立派な散開星団。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 ペルセウス座のβ星アルゴルあたりの丸まった手の星々を基準に、星をたどっていく。周囲に明るい星が少なく、ちょっと苦労する。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 食変光星のアルゴル(2.12等~3.39等)からたどってみる。双眼鏡では、粒ぞろいの微光星が輝くバックグラウンドの上に、星形の明るい星々が見えて楽しい。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 望遠鏡では、低倍率にしても大き過ぎで、あまり面白くない。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M31(アンドロメダ大星雲)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 アンドロメダ座・銀河・4.4等・180'・230万光年
天体メモ 日本から見える銀河としては最大の、大変有名な天体。満月5個分の横幅を持つ。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 アンドロメダ座の膝のν星のすぐ先に位置する。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) アンドロメダ大星雲。M31が細長く見えた。空の透明度が良いからかもしれない。淡いところまで見えると素晴らしい。双眼鏡の視野(4度)からはみ出している感じもある。M32とM110は大変淡いのだが、近くにいるM32の丸い感じ、少し離れた位置のM110の細長い感じが、ちゃんと分かる。あとから星図と見比べてみて、ちゃんと同じであるのが分かると答え合わせのようで楽しい。M32とM110は、同じ8cm双眼鏡でも、11倍よりは16倍双眼鏡の方が分かりやすい。M110のいる方向にM31の暗黒帯が見えて、それが宇宙空間では手前側なのだと、双眼鏡でも分かる。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 望遠鏡では、本当に素晴らしい光景。いつまでもずっと見ていられる。114倍では、M31の暗黒帯の形状がよく分かる。何重にもなっているのが分かる。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M32(アンドロメダ大星雲の伴銀河)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 アンドロメダ座・銀河・9.2等・8'・230万光年
天体メモ M31の周りを回る伴銀河のひとつ。M31に近く、小さくて丸い方。
お薦めレベル ★★★
見つけ方 アンドロメダ座の膝のν星のすぐ先のM31領域に位置する。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 恒星と間違えそうだが、注意深く眺めると、にじんでいて恒星ではないことが分かる。双眼鏡でも、近くにいるM32の丸い感じ、少し離れた位置のM110の細長い感じが、ちゃんと分かる。あとから星図と見比べてみて、ちゃんと同じであるのが分かると答え合わせのようで楽しい。M32とM110は、同じ8cm双眼鏡でも、11倍よりは16倍双眼鏡の方が分かりやすい。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 50倍では、にじんだ状態が分かりやすい。中央集光のある彗星のようで、恒星とは明らかに違う。114倍では、バックの空の明るさが暗くなって、より見やすい。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M110(アンドロメダ大星雲の伴銀河)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 アンドロメダ座・銀河・9.4等・20'・230万光年
天体メモ M31の周りを回る伴銀河のひとつ。M31から遠く、大きくて細長い方。
お薦めレベル ★★★
見つけ方 アンドロメダ座の膝のν星のすぐ先のM31領域に位置する。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 一度気がつくと、かなり離れた位置にある大変大きな伴星雲であることが分かる。双眼鏡でも、近くにいるM32の丸い感じ、少し離れた位置のM110の細長い感じが、ちゃんと分かる。あとから星図と見比べてみて、ちゃんと同じであるのが分かると答え合わせのようで楽しい。M32とM110は、同じ8cm双眼鏡でも、11倍よりは16倍双眼鏡の方が分かりやすい。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 50倍にて、かなり大きく、かなり細長く、M31の長軸に対して45度ほど傾いているのが分かる。114倍では迫力のある姿で見ることが出来る。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M33      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 さんかく座・銀河・6.3等・62'・250万光年
天体メモ 我々の銀河系やアンドロメダ大星雲との仲間である銀河。見え方はフェイスオンであり、円形に見える銀河。
お薦めレベル ★★★
見つけ方 アンドロメダ座のβ星を基準として、M31とちょうど反対側に位置する。または、アンドロメダ座β星と、さんかく座α星との、中間あたり(ややさんかく座側)を探しても見つけられる。ただし淡い。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 天体写真では大変有名な銀河。しかし、大きいが大変淡い。双眼鏡だと、大きな天体(直径0.5度ほど)に見える。暗い夜空では明るくも感じるが、渦巻銀河の腕は見えない。ただただ丸い感じ。中央集光もあまり感じない。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 望遠鏡で見ると、意外に明るく大きい。ただ倍率を上げていくと、見えなくなる感じ。望遠鏡の31倍ならなんとか見えるが、50倍以上にすると見えづらい。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M74      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 うお座・銀河・9.8等・10'・3700万光年
天体メモ フェイスオンであり、円形に見える銀河。
お薦めレベル
見つけ方 おひつじ座のα星とβ星から、うお座η星を見つける。そのη星と同視野に見つけられるが、暗い。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 初回では見つけることが出来なかった。2回目の挑戦で、存在だけは分かったが、淡すぎる。M77もこれも、双眼鏡ではかなり厳しい。存在は分かるし、面積体にはみえるが、とにかく淡い。それでも大きさはある。星並びから、見つけやすい位置にはいる。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 望遠鏡で見ると、銀河の形が分かる。でも見栄えはしない。望遠鏡の31倍だとバックが明るくてまだつらい。でも114倍にしてもつらい。50倍がちょうど良かった。ただし、腕などは全然見えない。構造は分からない、面積体の存在のみ。ある程度大きいのだが。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M77      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 くじら座・銀河・9.5等・7'・4700万光年
天体メモ くじら座唯一のメシエ天体。メシエ天体最大級、実直径17万光年の巨大な銀河。
お薦めレベル
見つけ方 くじら座ο星である変光星ミラ(2.0等~10.1等:約332日周期)のとなり、くじらの首のδ星と同一視野に入る。ただし暗い。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 双眼鏡だと、M74に比べて、こちらM77は超小さい。ただし、そこそこ明るい。微光星のすぐ隣に位置している。この銀河も夜空で見つけやすい位置にいる。ただ双眼鏡だと、微光星と分離して見えているのかが若干心配。双眼鏡では大変厳しいが、それでもなんとか面積体に見える。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 望遠鏡で見ると、銀河であることがなんとか分かる。望遠鏡ならこれは倍率を上げても大丈夫。114倍で、面積体であることがよく分かる。でも小さく、面積体であることが分かるだけ。あまり面白くない。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定

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