ざなっくの星雲星団ガイドブック

初冬の星雲星団 (赤経03h~06h、おうし座のあたり)

M38      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 ぎょしゃ座・散開星団・7.4等・18'・4300光年
天体メモ ぎょしゃ座のメシエ天体トリオM36、M37、M38のうちの一つ。M38は五角形の中央部に位置する。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 ぎょしゃ座の五角形のうち、θ星とβ星で作る辺からたどる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 暗い夜空であれば、M38もすぐに見つかる。M38は双眼鏡であっても星々がバラバラと分解出来る。大きく明るい。散開星団であることが双眼鏡でも分かる。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 20倍が見やすくて面白い。M38~M37~M36の3天体を比較するのも容易。50倍では、それら各天体をズームアップ出来る。M38は、クモかカニのような、放射状の星並びが特徴的。細かいところまで星々が分離して、とても見応えがある。大変面白い天体。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M37      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 ぎょしゃ座・散開星団・6.2等・25'・4400光年
天体メモ ぎょしゃ座のメシエ天体トリオM36、M37、M38のうちの一つ。M37は五角形の中にいるが、辺に近い周辺部に位置する。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 ぎょしゃ座の五角形のうち、θ星とβ星で作る辺からたどる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 周囲の星々によってV字型の星ならびが作られている場所に、明るくよく見える。M37は星雲状に見える。星々はちらっと見える程度。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 50倍にすると、無数の微光星が、分離出来ない星雲の上に広がり、圧巻の眺め。双眼鏡でも面白いが、望遠鏡でも大変面白い。明るい星は少ないが、均一な明るさの星々で素晴らしい眺め。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M36      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 ぎょしゃ座・散開星団・6.3等・17'・4140光年
天体メモ ぎょしゃ座のメシエ天体トリオM36、M37、M38のうちの一つ。M36は五角形の外側に位置する。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 ぎょしゃ座の五角形のうち、θ星とβ星で作る辺からたどる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) かなり明るい。散開星団なのがよく分かる。三角形の配列の星ならびの中に、明るくよく見える。M36は分解できない星雲状といった感じ。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 20倍では星と星雲とが混ざった印象だったが、50倍にすると星のマークの形の星並びが見えてくる。M38と同様に、星々はほぼすべて分離出来る。大きい星々が多いが星数はやや少ない印象。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M45(すばる・プレアデス星団)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 おうし座・散開星団・1.6等・120'・410光年
天体メモ 大変有名な「すばる」、またはプレアデス星団のこと。肉眼では6個~7個の星が見えるとされている。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 おうし座の一等星アルデバランの西に、肉眼でも見つけることが出来る。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) いつ見ても素晴らしい。肉眼では6個の星が見えるが、双眼鏡では本当にいっぱいの星々が見える。透明度の高い空では、より一層キラキラして見える。天頂付近まで昇る際は、双眼鏡では見づらくなる。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 31倍でも2.6度の視野があれば、星団全体を見渡すことが出来る。素晴らしい眺め。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M1(かに星雲)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 おうし座・惑星状星雲・8.4等・6'・7200光年
天体メモ 1054年に出現した超新星爆発の残骸。中心星はパルサー。佐渡島のような形。メシエ天体のナンバリング第1号。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 おうし座の右の角先(オリオン座側:ζ星)から、北西に1度ほど。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) M57リング星雲のように、暗い夜空にポツンと星雲が浮かんでいるのに気付く。ただしM57よりも大きい。おうし座の角の星からは、ある程度は離れている。たどるための星並びについては、「カーブが2本」といった印象。11倍でも意外にちゃんと見える。結構明るく、面積体として見えた。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 50倍にて、円形ではない星雲が分かる。四角形だが、佐渡島の形には見えない。ただ、四角形に切れ込みが入っているようには感じる。濃淡までは分からない。114倍にすると、比較的それらがよく見えるようになってくる。ただしあまり明るくはない。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M78      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 オリオン座・散光星雲・8.3等・8'・1630光年
天体メモ ウルトラマンの星雲。反射星雲。
お薦めレベル ★★★
見つけ方 オリオン座の三ツ星から星々をたどる。三ツ星の北に見える四ツ星の東側に見える。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 三ツ星からたどる、恒星の特徴的な星並びの間に、明らかに星雲状のものが見える。すぐに気付く。ただ中心星までは見えない。大変淡いはずだが、暗い夜空にて双眼鏡で流すとすっと入ってくる、目に付く存在である。面積のある彗星状。11倍でも意外にちゃんと見える。結構明るく、面積体として見えた。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 尾の伸びた彗星にも似た、特殊な形状。円形でもなく、四角でもない。尾が広がっている感じ。中心星は2つ、同じような明るさの恒星がある。彗星核にしてはヘンテコ。いろんな意味でヘンテコな印象の星雲。面白い。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M42(オリオン大星雲)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 オリオン座・散光星雲・4.0等・66'・1500光年
天体メモ 大変有名で見栄えのする天体。星生成領域の水素ガスが光っている。四重星のトラペジウムの輝きも要チェック。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 オリオン座の三ツ星の南側にある小三ツ星の中央で、肉眼でも分かる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) いつ見ても大変素晴らしい。空が暗いと口径8センチでも大変大きく見える。夜空高く昇ると、その広がりが更に良く見える。ただ11倍しかないので、トラペジウムは1つの星に見える。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 明らかに色が付いて見える。中心付近は緑色、そして周辺は赤~ピンクに見える。素晴らしい眺め。本当に色やグラデーションが感じられる。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M43(オリオン大星雲の一部)      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 オリオン座・散光星雲・9.0等・20'・1500光年
天体メモ 大変有名で見栄えのする天体。星生成領域の水素ガスが光っている。M42領域にある四重星のトラペジウムの輝きも要チェック。
お薦めレベル ★★★★★
見つけ方 オリオン座の三ツ星の南側にある小三ツ星の中央で、肉眼でも分かる。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) M43に注目してちゃんと観察してみると、ようやく見えるほどの淡さ。ただし淡いけれど、ちゃんと大きさと形を感じられる。ちゃんと「勾玉(まがたま)」みたいな形に見えた。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 天体写真で見るのと同様に、勾玉の中心星付近は白~緑色っぽく、勾玉の外周部に近づくにつれて赤色が強くなる。色の変化に富んでいる。勾玉の尖った形も、50倍でよく分かる。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定
M79      広角星図   詳細星図
星座・種類・光度・視直径・距離 うさぎ座・球状星団・7.9等・3'・43000光年
天体メモ 冬の空では唯一のメシエ球状星団。
お薦めレベル ★★★
見つけ方 うさぎ座のα星とβ星を結び、β星側に伸ばすと5等星にぶつかる。そのすぐ手前に位置する。
8cm双眼鏡での見え方(暗い夜空) 双眼鏡だと、ミニミニの球状星団なのが分かる。星がにじんでいる感じなので、恒星とは違うことが(一応)すぐ分かる。両サイドに恒星を2つ従えているので、M13の超小型版って感じ。ほとんど恒星状。小さいが、中央集光が良く分かる。
20cm望遠鏡での見え方(暗い夜空) 小さめの球状星団であり、でも恒星とは違うことが分かる。望遠鏡47倍でちょうど見やすい。114倍で見ると、M13観察時と似た視野になるが、とにかく小さい。天体として暗くはない。
8cm双眼鏡での見え方(光害の夜空) 後日記載予定

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